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今回は、邦楽のおすすめアーティストを各セクションごとに紹介していきたいと思います。有名アーティストから、知る人ぞ知るアーティストまでバラエティ豊かにお送りしますので、読み終えたら是非チェックしてみて下さい。
Table of Contents
おすすめの男性ソロアーティスト
まずは男性ソロアーティストから紹介していきたいと思います。どちらかというとマッチョな感じよりは文学的なミュージシャンを選んでみました。
単純に僕の好みなのもありますが、芸術性の高い音楽は味わい深いと思います。じっくり、ゆったり楽しんで下さい。
斉藤 和義
1993年のデビュー時から様々なジャンルの音楽を取り入れながら、普遍的なポップネスを鳴らす孤高のロックンローラーなイメージのミュージシャンですね。
僕が初めて聴いたのは3rd ALBUMの「FIRE DOG」でした。一曲目のギターリフのカッコ良さにやられてからは、アルバムを何度もリピートして聴いたものです。
彼独特のメロディの虜になった人はとても多いのではないでしょうか。
今もコンスタントにヒット曲を出していますが、是非アルバムを通して聴く事をオススメします。
VIDEOTAPEMUSIC
色々なところから収集してきたビデオテープをサンプリングして、映像や音楽を制作し、VJ、DJ、MV制作など多岐に渡り活動の幅を広げているアーティストです。
音楽的にはムード歌謡、ラウンジミュージック、クラブミュージックをポップでメロウに仕上げた、少し昭和を感じさせるようなモダンな雰囲気で、肩の力が抜けた洒落た音楽ですね。
聴いているとレトロな空気感が辺りに漂っている気がして、お酒を少量飲みたくなります。
折坂 悠太
世界各地のルーツミュージックをベースに歌謡曲、ジャズ、ブルース、フォークなどを独自の詩世界にブレンドして表現される音楽は、個性的でありながらどこか普遍的で、落ち着きと探究心が同時に共存する、他に類を見ないワールドミュージックと言っても良い音楽だと思います。
小さい頃から外国で過ごすことが多かったようで、そのあたりが彼の音楽の幅を広げている要因なのかもしれないですね。宇多田ヒカルもお気に入りのミュージシャンに上げているようです。
おすすめの女性ソロアーティスト
次は女性ソロアーティストを紹介していきましょう。文学性、芸術性という意味では男性ソロアーティストと被っているのですが、こちらはより神秘的な表現者を選んでいます。
椎名林檎もある意味神秘的でエロティシズムな一面もあるので、該当させていただきました。
椎名 林檎
彼女ほど人気があるのに存在がアンダーグラウンドな人も珍しいですね。彼女の作る曲はかなりジャンルレスで、ボーカリストとしても色々な引き出しがあって、一見つかみどころの無いように思うのですが、強烈な個性でその全てを束ねてしまいます。
とにかく音楽が好きだという事が、楽曲を聴いているとひしひしと伝わってきて、初めてアルバムを聴く時は、次にどんな曲が飛び出してくるか予想がつかないので、ワクワクしながら聴いてしまいます。
どんな楽曲でもメロディを大事にしているようで、アレンジがアコースティックになってもメロが際立つあたりが、クラッシックな作曲家なのかも知れません。
寺尾 紗穂
2007年のメジャーデビュー以来、エッセイストとしても活躍するシンガーソングライターです。
音楽的には童謡を彷彿とさせるようなスタイルで、人としての優しさ、温もり、強さ、弱さに寄り添うような歌声は、いつも側に孤独を抱いているような儚い透明感を感じさせます。
飾らない自然な声が、聴く人の心の奥底にある誠実に触れてくる気がして、とても心地よい感触に全てを委ねたくなります。
青葉 市子
京都出身のシンガーソングライターで、ガットギターを爪弾きながら、自然と生まれた音を自然に任せて声にすると音楽になったみたいな、まるで川の流れのような音楽ですね。
不意に入ってくる泣きのメロディと、静かだけど想いの強いメッセージが多くの人の心を打つんでしょうね。
ミュージシャンでありながらその自覚が良い意味でない、心のあるがままに生きるように歌う、今となってはこんな貴重な音楽家はなかなかいないので、大事に聴いていきたいと思います。
おすすめの音楽ユニット
数あるユニット、バンドの中でも今回は聴きごたえの深いアーティストを中心に選んでみました。
1回目より2回目、2回目より3回目と聴くごとに新たな発見があり、より深く理解できるミュージシャンばかりです。
1回では良さが理解出来ないかも知れませんが、そういうミュージシャンこそ面白い事をやっている可能性があるので、諦めずに聴いてみて下さい。
METAFIVE
高橋幸宏(YMO)、小山田圭吾、砂原良徳、TOWA TEI、ゴンドウトモヒコ、LEO今井からなるスーパーバンドです。
それぞれ一人一人素晴らしいミュージシャンですから集まると代表チームのようになりそうですが、クラブチームのようなまとまり感があり、適材適所に聴こえるところがさすが百戦錬磨のベテランミュージシャンですね。
一人2曲づつ持ち寄ってアルバムを作ったそうで、何かアマチュアミュージシャンみたいで、親近感も湧いてきますが、音の方はガチの一流ミュージシャンの音楽ですから、聞き応えがハンパないですよ。
NUMBER GIRL
すでに解散していましたが、2019年初頭に突如再結成し、8月のRISING SUN ROCK FESTIVAL出演を機に、本格的に活動を再開しています。
グランジ、オルタナティブを軸にダブ、レゲエに和の要素を取り入れた唯一無二のサウンドは他の追随を許さないほどのオーラを放っています。
けっしてポップではないのですが、独特の歌い回し、ギターリフのカッコよさ、リズム隊の鋭利さと楽しさが入り混じってトータルで聴きやすいように思うのは、気のせいではないと思います。LIVEを観てみたいバンドですね。
jan and naomi
アシッド、オルタナティブフォークとも言われる芸術性の高い音楽を奏でる二人組のユニットです。
「静かなる狂気」と形容されるそのサウンドは、まるで美術館の展示品のようで、厳かながら内に秘めた鋭さを丁寧に紡ぎ出しています。
日本人ながら歌詞は全て英語で統一されていて、そのことからも音の発する純粋さをとても大事にしていることがわかりますね。
それは彼らの活動にも現れていて、今の音楽業界にはないマイペースを貫いているのが既に一つのスタイルになっている気がします。
プロがおすすめする歴代の人気アーティスト
こちらはでは誰もが知っている人気アーティストの中からオススメを紹介しましょう。
中には今更と思う人もいるかも知れませんが、それだけ知られるということは多くの人の音楽的欲求を満たすだけの何かがあると言う事なので、狙ってできるレベルではない運を持ったアーティストだと言えますね。
米津 玄師
今までも何回か紹介してきたのですが、人気アーティストというテーマならやはり彼は外せないですね。
なぜしつこく彼を紹介するのかというと、楽曲の受け入れられ方が今までにあまり例がないくらい幅が広いからです。
最新を感じさせながら普遍性も感じられるという、もっとも難しそうなことをさらっとやってしまっていて、実際は試行錯誤もあると思うのですが、それが見えてこないことに驚かされます。
特に最近の「海の幽霊」、「馬と鹿」はもはや神がかっていると言っても過言ではないオーラを放っていて、どこまで伸びていくのか先が楽しみですね。
宇多田 ヒカル
女性ソロアーティストではダントツの存在だと思います。リズム一つ、メロディ一つとっても高いレベルで気を使われていますし、言葉の当てはめ方も独特なのに心地よい引っ掛かりに仕上げているのが、他との差別化を図りながらも圧倒的に受け入れられる要因なのかなぁと思います。
これから彼女以上のポップ感とクオリティが共存した人が出てくるか非常に疑問ですが、芸術性においては沢山のミュージシャンに影響を与えているでしょう。
B’z
デビュー当時から彼らを見ていますが、初期の頃から比べこんなにも音楽性を変化させてきたバンドを僕はあまり知りません。
ユーロビートのような音で出てきて、ハードロック、ジャズ、ブルース、フォーク、オルタナティブetcと様々なジャンルを網羅し、そのどれもがB’zのサウンドになっているという、こだわって集めたオモチャ箱のようなエンタメ満載の音楽ですね。彼らの真骨頂といえばライブです。
彼らをライブを観ずに語ることは、全く無意味と言っても過言ではないでしょう。エネルギーの塊のようなあのライブを観たら、好きとか嫌いとかを通り越して見入ってしまうと思いますよ。
まとめ
さて、色々と紹介してきましたがいかがだったでしょうか。全体としては芸術性の高さを重視して選んでみました。
芸術性と一言でいっても文学的であったり、技術的であったり、体力的であったりと様々なパターンがありますね。選んだ人々どれもに当てはまるのがそれを極めているという事です。
彼らの表現者として究極を極めようとする姿に魅了され、深く音世界に入り込んでいくと新たな発見がありますので、宝探しをするように楽しんで貰えたらと思います。では、又次回も楽しみにしていて下さい。
洲見定彦:ミュージックコンサルタント
洋楽邦楽問わず音楽に精通し、店舗経営者などから「お店に相応しい音楽をセレクトして欲しい」という依頼を多数受ける。
お店の雰囲気や客層に合った音楽をセレクトすることで、良いPRになると評判を呼び、ミュージックコンサルタントとして現在活躍中。